1. 「移動希望金型リスト」の作成と承認
移動する金型の「移動希望金型リスト」を作成し、社内の関係部署をはじめ、取引先である協力工場の管理責任者以上(部長職以 上が理想)の担当者から承認印をもらいます。
2. 金型と生産記録の確認・保管
金型および生産に関する記録を確認し、不足している場合は記録を残します。
・預ける金型の外観や形状がわかる写真を複数枚撮影し、社内で保管します。
・再生産時に必要となるランナー付きの最終成形品サンプルや図面も保管しておきます。
3. 金型の洗浄と錆止め
金型を預ける前に、適切なメンテナンスを行ないます。
・金型形状部分、分割面などの汚れを徹底的に取り除きます。
・油分除去を行った後、錆止めスプレーなどを施します。
・錆止めスプレーには短期用と長期用がありますので、預ける期間に応じたものを使用し、必要であれば二重・三重に重ね塗りす ることも有効です。
・防錆紙、防錆袋の活用も検討します。
4. 金型周辺部品の取り外し
周辺部品を取り外します。
・例えば、金型横面や下面の水口(ニップル)、スライドブロックなどの突起物は外しておくと、多くの金型を安定して置くことが できます。スプルーブッシュ先端には先の丸い割り箸の先などを折って詰めておきます(ロケートリングにかぶせるキャップもあ ります)。
・置く場所によりますが、ロケートリングを外すことやロケートリングを上に向けて置く場合もあります。
5. 外部保管施設への移動と安定した配置
金型を外部保管施設(金型ロッカーなど)へ移動し、安定した状態で配置します。
地震対策のため、段積み禁止です。
6. 金型付属部品の保管
再生産時に「付属部品がない」という事態を避けるため、金型の付属部品も一緒に預けます。
袋にまとめて入れ、金型の上部のアイボルトなどにくくりつけて管理します。
7. 金型天面や側面への表示
金型の天面や側面には、金型の品名や管理番号が一目でわかるように表示をします。
アイボルトなどに荷札を取り付けておくのもいいです。
8. 外部保管金型リストの社内保管
外部に金型を預けたリストを作成し、社内で保管します。リストには以下の情報を記載します。
・外部施設での保管許可責任者印
・協力工場側の担当者印
・社内での保管責任者名
・預ける作業を行った担当者名
・預けた年月日
この手順を参考に効率的な金型管理を進めてください。