金型の外部保管は「未来への投資」


〇 金型の外部保管で、日本の製造業に活力を!
  金型の外部保管は、メーカー、協力工場、機械メーカー、そしてそこで働く人々にとって、経済全体に好影響をもたらす
  「Win-Win-Win」の関係を築きます。
  この金型の外部保管という小さな一歩が、国内経済の活性化につながります。


 ・メーカーにとってのメリット
  金型を協力工場(生産工場)ではない外部の専門施設に預けることで、下請法遵守が明確になります。
  協力工場の負担を軽減し、生産性の向上を促すことができ、より安定した生産体制を築くことができます。
  その結果、生産量の増加や、製品単価の見直し(コストダウン)の可能性も生まれてきます。


 ・協力工場(生産工場)にとってのメリット
  工場内に眠る遊休金型を外部に預けることで、貴重なスペースが生まれます。
  このスペースを有効活用することで、生産性の向上と競争力強化が可能になります。
  ・作業環境の改善    : 整理整頓が進み、作業がしやすくなります。
  ・設備投資の促進    : 最新の設備を導入するスペースが生まれ、生産能力の増強や効率化を図ることが出来ます。
  ・人材確保と職場活性化 : 新しい設備が導入された清潔な職場は、若者にとって魅力的に映り、優秀な人材の確保に
              つながります。
  生産性が向上し、競争力が強化された活気ある職場には、メーカーからの仕事が集まりやすくなります。
  仕事量の増加は、売上や利益に直結し、従業員の賃上げや、さらなる設備更新を可能にします。


 ・機械メーカーにとってのメリット
  協力工場(生産工場)の工場内にスペースが生まれることで、新たな設備投資の機会が拡大します。
  成形機や付帯設備などの機械メーカーは、製品の販売台数を増やす機会を得ることができます。
  これは、機械メーカー全体の活性化にも貢献します。


〇 金型の外部保管が、日本の未来への貢献に!
  メーカー、協力工場(生産工場)、機械メーカーなど多くの企業が活気づけば、そこで働く人々はやりがいを感じ、輝いて
  仕事をします。
  輝いて働く大人の姿を見た子どもたちがこの業界に興味を持つことで、日本の製造業の未来はさらに明るくなるでしょう。
 
  このように、使わない金型を外部に保管するという選択は、日本の未来に貢献する重要な取り組みだと信じています。



追加 その1
  成形屋さんへ
  長年当たり前だった「金型保管料ゼロ」の時代は変わり、メーカーが保管料を支払うケースが増えました。
  これは喜ばしいことですが、わずかな保管料と引換に安易に金型を預かる契約をするのは考え直した方がいいと考えています。
  なぜなら、その金型はずっと工場に残り続け、貴重な生産できるスペースを占領し続けるからです。
  もうひとつあります。
  海外の企業が最新設備を積極的に導入し競争力を高める一方で、「償却が終わっているから」という理由で古い設備を使い続け
  ている工場が少なくありません。たしかに、以前は設備を長く大切に使うことは美徳とされてきました。しかし、国際競争や
  環境対応が求められる現代では、最新設備や効率が上がる設備を導入しなければ、海外企業との競争力に大きな差が開いてしま
  います。
  工場に置いてある使っていない金型を外部に移すことができれば、空いたスペースに最新設備や効率が上がる設備を導入する
  ことが可能になり、電気代を節約したり、生産性を向上させるきっかけになります。
  金型を外部に保管することは、自社の未来の発展につながります。
  目先の保管料という利益にとらわれず、未来を見据えた経営判断をすることが、生き残るための重要な鍵となるでしょう。
  まずは工場内の遊休金型の外部保管を検討してみることをお勧めします。


〇 追加 その2
  メーカーの金型保管ご担当者様へ
  金型の外部保管は、単なるコストの問題ではなく、日本の製造業の未来への投資です。
  協力工場への金型保管は、一見するとコストがかからないように思えます。しかし、それは協力工場の生産性向上や設備投資の
  機会をさまたげ、結果的にメーカー自身のサプライチェーンを不安定にしかねません。
  金型を外部に保管することで、協力工場の負担が減り、生産性向上が促されます。そして、協力工場が活性化すれば、それが
  メーカー自身の安定した生産体制や競争力強化、日本の製造業の未来へとつながるのです。
  「保管料を安くお願いできるから」という理由だけで協力工場に依頼するのでなく、日本のものづくり全体の未来を見据えた
  考え方をぜひご検討頂きたく、よろしくお願いいたします。